サルヴェーション・マウンテン / Salvation Mountain
カリフォルニア州の砂漠地帯には、一風変わった観光スポットがあります。それが「サルベーション・マウンテン」です。レオナルド・ナイト (Leonard Knight) というアーティストが手作業で制作したもので、砂漠の中にある風景とは全く異なる、明るくカラフルな色合いが特徴です。2007年に映画『Into the Wild』の中で取り上げられ、世界的に知名度を得ることになりました。
歴史と背景
サルベーション・マウンテンの作者レオナルド・ナイトは1984年にこの場所でアート制作を始めました。もともとは熱気球を使って「GOD IS LOVE」を世界に広めようとしましたが、熱気球のナイロン生地が劣化し飛行させることを断念。代わりに山を作り「小さな記念碑」を残すことを決意。
現在のサルベーション マウンテンは、実際にはこの場所に建てられた 2 番目の建造物です。レオナルド・ナイトは 1984 年に最初のサルベーション マウンテンの建設を開始しましが、1989 年に暴風雨により亀裂が生じ崩壊。しかし彼は諦めず、わらを混ぜた日干しレンガなど、より優れた材料と技術を駆使し建設を再度開始しました。
30年以上の歳月をかけて、何千ガロンものペイント、藁や粘土を使ってこの巨大なアート作品、現在のサルベーションマウンテンが完成しました。
アートとメッセージ
サルベーション・マウンテンの最大の特徴は、その鮮やかな色彩と「God is Love(神は愛)」というメッセージです。山全体がカラフルなペイントで覆われ、虹や花、聖書の引用が描かれています。ナイトの強い信念と、愛と希望のメッセージが、この場所には詰まっています。山の内部には洞窟や小道があり、訪れる人々はこれらを通ってアート作品を間近で見ることができます。
保存活動
レオナルド・ナイトは2014年に亡くなりましたが、彼の遺産は公的慈善団体「サルベーション・マウンテン Inc.」が設立され、維持管理を引き継ぎました。定期的に山をメンテナンスし、ペイントの修復を行っています。訪問者からの寄付やボランティア活動が、この場所を維持するための重要な支えとなっています。
まとめ
サルベーション マウンテンは、レオナルド・ナイトが神に捧げたものであり、シンプルでありながら力強いメッセージ「GOD IS LOVE」を込めた世界への贈り物です。ぜひ一度、カリフォルニアの砂漠に足を運び、このユニークなアートインスタレーションを体験してみてください。
サルヴェーション・マウンテン / Salvation Mountain
Address : 603 Beal Rd, Niland, CA 92257
HP : https://www.salvationmountain.us/
Yelp : https://www.yelp.com/biz/salvation-mountain-niland